公平な遺産分割サポート
「公平な遺産分割」のためにみなと鑑定ができること
核家族化が進んでおり、夫婦と子供2~3人という家庭が増え始めたは高度成長期のころからでしょうか。
これまでは長男が家を相続するという文化が長く続いておりましたが、最近は核家族化が進んだことによりこの常識は壊れつつあります。
このような現在の核家族の相続問題について考えてみました。
一般的には男性の方が平均寿命が短いことから、まずはお母様が家を相続します。その際、ご子息は相続を放棄するのが一般的ではないでしょうか。この場合、家族円満であれば特に問題は有りません。
次に二次相続が起きた時、お母さまが住んでいた家はどうなるのでしょうか。
相続人はご子息のみとなりますが、一般的な家庭の場合相続財産は数千万円の家とわずかな貯蓄というケースが多いとの統計もでております。
この場合相続税は特に発生いたしませんが、当然相続は発生します。
不動産を売却して現金で分ける場合には公平に2分割、3分割が可能であるため問題は発生いたしません。
しかし、その不動産にご子息の内の誰かが住んでいる場合はどうでしょうか。
ご自宅を売却してしまうと住む家がなくなってしまいます。また、何よりお父様お母様が築いた自宅を手放すのは淋しいです。
しかし、ご自宅を使用しているご子息一人のために他のご子息が相続を放棄する若しくは少ない現金のみを分けるというのは兄弟間で不公平です。
みなと鑑定の解決方法
①まずは適正な不動産価格を知る(不動産鑑定評価額が3,000万円のケース)
②誰にいくら残すか決める
例:長男(母と同居)、長女(嫁に出る)、次男(都内で一人暮らし)がいるケース
公平に分ける(1/3ずつ共有)
しかし、相続後は長男のみが居住するため、現実的には長女、次男は長男に無償で貸していることになり不公平。この場合長女、次男が実際に不動産を利用する長男にそれぞれ1,000万円で不動産を売却する(長男が長女、次男から1,000万円相当の不動産を買い取りそれぞれに1,000万円払う)ことが公平。この場合、長男は2,000万円を一括で払うか分割して払う(20年間なら毎月41,667円ずつ)。
長男が最後まで母の面倒をみた、長男が建物の修繕をしたので長男に1/2を、長女、次男には1/4ずつ分ける。
(兄弟げんかがおこるリスクがある場合には遺言書を書けば問題はありません)
しかし、長男のみが居住するため、現実的には長女、次男は長男に無償で貸していることになり不公平。この場合長女、長男へ750万円で相続した不動産を売却することが公平。この場合、長男は合計1,500万円を一括で長女、次男へ払うか分割して払う(20年間なら毎月31,250円ずつ)。
いずれにしても不動産の適正な価格を知り、誰にいくら残すかを決めるのはお母さんです。
息子たちが相続を原因にけんかとなり、疎遠となったケースを私は何件とみております。
公平な遺産分割はいわゆる「争続」を回避できます。
既に相続が発生した場合(兄弟げんかを防ぐために)
既に相続が発生した場合も相続不動産に住み続ける場合、手続きは同じです。
①不動産を鑑定する
まずは、不動産を鑑定し適正な時価を把握しましょう。不動産の価格には固定資産税の評価額など指標がありますが、役所が機械的に算出しており、また時価より大幅に低く設定しており、また不動産特有の個別性があるため、鑑定をしないと本当の価値はわかりません。
※不動産価格、賃料を求め報酬をいただくことは不動産鑑定士の独占業務であり、他の資格者が行うことはできません。(いわゆる不動産会社は売却を前提とした無料の査定しか行えません。)
②どの割合を相続するかを決めましょう(ここは相続人で話し合い決めます)
例)三兄弟で1/3ずつ、長男が最後まで母の面倒をみるため1/2、次男と長女は1/4ずつなど。
遺言がない場合は、兄弟全員で話し合って決めます。なお法定相続分は1/3ずつですが話し合いにより全員が納得できれば1/3ずつではなくても問題ありません。
③3,000万円の不動産を1/3ずつ相続するが長男のみが住み続ける以下のケースの場合は代償分割もサポート
※代償分割とは遺産の全部または一部を現物で一人の相続人が相続し、その代償として他の相続人に代償金を支払う方法です。また、代償金を分割払いすることもできます。
相続後は長男のみが居住するため、現実的には長女、次男は長男に無償で貸していることになり不公平。この場合長女、次男が実際に不動産を利用する長男にそれぞれ1,000万円で不動産を売却する(長男が長女、次男から1,000万円相当の不動産を買い取りにそれぞれ1,000万円払う)ことが公平。この場合、長男は2,000万円を一括で払うか分割して払う(20年間なら毎月41,667円ずつ)。
みなと鑑定は「公平な遺産分割」を迅速・丁寧にサポートいたします。
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